行政の判決について…行政処分並びに裁決取消請求事件(14)


◆S49.10.29 東京地裁 昭和44(行ウ)119 行政処分並びに裁決取消請求事件(14)◇

◆S49.10.29 東京地裁 昭和44(行ウ)119 行政処分並びに裁決取消請求事件(14)◇

表わした線量にRBE(生物学的効果比率、中性子線の場合は中性子線の種類によつて異なるがおおむね五〜一〇である。)を乗じた数値がレムで表わした線量となる。)
したがつて、この放射線量は、前記のいずれの基準をも大きく下回つている。
以上から明らかなとおり、P1が広島で原爆により被爆した放射線量で身体的障害がおこりえたとは到底考えられない。まして、この程度の線量で被爆後約七か月を経過した時点での発疹チフスの罹患とこれによる死亡に際してなんらか因果関係があつたという主張は、成立しないものと考えざるをえない。
第三 証拠(省略)
○ 理由
第一 本案前の主張に対する判断
一 原告が亡夫P1の死亡は同人が広島市において軍務に従事中原爆に被爆したことによるものであるとして、被告に対し昭和二七年八月一日付で援護法に基づく遺族年金及び弔慰金の支給を請求したところ、被告は昭和二八年一一月七日付でP1の死亡原因が同法所定の公務上の傷病によるものとは認められないとして右請求を却下し、これに対する異議申立も被告主張の日時に棄却され(第一次処分)、これが確定したことについては当事者間に争いがない。
二 被告は、右第一次処分の公定力ないしは形式的確定力に遮断されて原告の本件年金等の請求も許されない旨主張するので案ずるに、およそ行政行為は、それにつぎ無効原因となるような重大かつ明白な瑕疵の存しないかぎり、一定の争訟提起期間を徒過するともはやその効力を争いえないものとされる(形式的確定力)が、極めて特殊な例外を除き、それ以上に裁判における既判力のような一事不再理の効力までも有するものではない。したがつて、行政庁に対しある行政行為を求める申請をして却下され、その処分が確定した場合でも、その当時存在しなかつた資料を新たに発見し、または新資料の提出が可能となり、あるいは事情変更が認められるような場合に、同一行政行為を求めるため再度の申請をすることも一般に許されるものと解するのが相当である。
ところで、本件の場合、成立に争いのない甲第三二号証及び第五〇号証に弁論の全趣旨を総合すると、原告は第一次処分後新たに入手した東京地裁昭和三九年(ワ)第九一七二号事件の判決書



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