◆S49. 7.19 東京高裁 昭和48(行ケ)34 審決取消請求事件(25)◇
るのが、最近の行政事件訴訟の判例、学説の認めるところであるから、この点よりしても、右訴訟と同様の性格を有する行政不服申立ての手続である本件において、不服申立人らにその資格が認められるべきである。
(五) かりに、裁判所が原告適格について、その個人の主張利益の性質のみを判定の決め手とする狭い見解をとつているとしても、不服申立手続は、行政事件訴訟とは異なるから、公正取引委員会の不服申立手続においては、適正な行政を通じて消費者を保護するという任務から不服申立ての資格を広く認めるということが、正しい行政の運用である。
なお、個々の消費者について不服申立資格を認めても、行政実務上なんらの支障もない。
と答弁し、証拠として果第一号一証から果第十六号証を提出し、参考人b、同c、同d、同e、同f、同gの取調べを求めた。
二 審判立会官は、主文同旨の審決を求め、まず、本案前の抗弁として、不服申立人らには、不服申立ての資格がないと主張し、その理由として、(一) 違法な行政処分に対する不服申立てについて、その資格があるか否かは、取消訴訟における原告適格に関する判例、学説を参考にして決すべきである。原告適格につき、行政事件訴訟法第九条は「法律上の利益を有する者に限り提起することができる」旨規定しており、この「法律上の利益を有する者」についての判例、通説は、行政庁の違法な処分により権利のみならず、広く法律上保護された利益を害されたものをも含むとするが、単なる法規の反射的利益ないし事実上の利益だけでは足りないとしている。また、それは、法律上の争訟であるから、個人の具体的な権利ないし利益の侵害があることを主張するものでなければならない。
したがつて、本件不服申立てについても、不服申立人ら自身の具体的な権利ないし法律上の利益が侵害せられたと主張するものでなければ、不服申立ての資格を欠くことになる。
(二) 独占禁止法は、第一条において、公正かつ自由な競争を通じ一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の民主的で健全な発達を促進することを目的とする旨規定していることから、独占禁止法の保護法益が公共の利益にあること、したがつて、右の一般消費者も個々の消費者ではなく、


