◆S49. 7.19 東京高裁 昭和48(行ケ)34 審決取消請求事件(3)◇
が許されなければならない。また、公正競争規約が消費者にとつて身近な消費生活物資についての、また、消費者にとつて通常商品を知る唯一の手がかりとなる表示についての事業者間のカルテルであるということを考えるならば、それは本質的に消費者の利益を害するおそれのある制度であるから、独占禁止法上の不況カルテルの認可の場合と同様それが違法に認定された場合に、消費者に不服申立の資格を認める必要性は、極めて大きいといわなければならない。
2 そしてまた、規約の認定は、規約の作成過程の面からみても、一般消費者の権利に関係する。すなわち、公正競争規約を作ると作らないとは事業者の自由であり、どのような内容にするかも事業者の自由である。景表法の定める要件に適合しなければ認定されないだけである。消費者はもちろんのこと、公正取引委員会も、公正競争規約を作らせる権限もないし、その内容について命令する権限もない。しかも、その規約内容は、事業者の側から考えられた基準という性格を否定するわけにはいかず、消費者の権利をまもるというかたちで考えられるべき法的な基準とは、到底一致しえないということになる。このような規約が認定されると、消費者の権利が侵害され、その状態が定着することになる。また、公正競争規約が作られることになつても、消費者は、その作成過程に参加し、消費者の意見を反映させる法律上の権利がない。公正取引委員会は、消費者の意見をきくために公聴会を開くことすら法律上義務づけられていない。仮に事実上公聴会が開かれた場合でも、そこで述べられた消費者の意見を公正取引委員会がとり入れる義務があるわけではなく、正当な消費者の意見は過去においてしばしば無視されてきた。従つて、万一公正取引委員会が認定すべきでない規約を認定した場合には、消費者に不服申立を認めるという方法によつてこれを是正する途を開いておく必要があるのである。
3 本来いかなる表示をなすべきか、またいかなる表示が不当表示になるかについては、公正取引委員会がみずから積極的に具体的な基準を設定すべきであるのに、同委員会は人員の不足を理由に、表示の基準の作成及びその遵守状況の監視を大幅に公正競争規約に頼つているのであり、そのことから認定にあたつても、


