◆S49. 7.15 東京地裁 昭和46(行ウ)8 租税賦課処分取消請求事件(16)◇
ものであつて、右は旧租特法三一条一項二号所定の場合に該当するから、右売却による譲渡所得金額の計算上、同法三三条一項所定の特例が適用されるべき旨主張する。
しかしながら、同法三三条一項の規定は、その適用を受けようとする年分の確定申告書又は修正申告書にその適用を受けようとする旨を記載し、かつ、譲渡所得の金額の計算に関する明細書及び当該土地が土地収用法三条各号の一に該当するものに関する事業等に必要な土地で当該事業の用に供されるものであり、かつ、旧租特法三一条一項二号に規定する事由があると認められる旨を証する書類を添付しない場合には適用しないと定められている(同法三三条三項、三一条五項、同法旧施行規則一四条六項五号)ところ、原告がこれらの手続を経由していないことは当事者間に争いがないから、本件売却による譲渡所得については、同法三三条一項の課税の特例の適用はないものといわなければならない(なお、原告は同法三三条三項等は訓示規定であると主張するが、そのように解すべき合理的理由はない。)。よつて、この点に関する原告の主張も(同規定適用の実体的要件について判断するまでもなく、)採用するに由ない。
三 結論
以上判示の理由により、原告の、本件売却による譲渡所得の金額の計算上収入金額から控除すべき者とする各項目に関する主張は、いずれも採用できないから、本件処分に原告主張のような所得を過大に認定した違法があるということはできない。
よつて、原告の請求は理由がないから、これを棄却し、訴訟費用の負担について民訴法八九条を適用して主文のとおり判決する。(裁判官 杉山克彦 加藤和男 石川義則)
(別紙)
計算式
(1) 必要経費=(譲渡資産の取得価格3、768、265+譲渡経費2、071、183)×譲渡収入金額69、736、389/譲渡価格112、600、950=3、616、504
(2) 譲渡益=譲渡収入金額69、736、389−必要経費3、616、504−350、000=65、769、885
(3) 総所得金額=(譲渡益65、769、885−特悦控除額150、000)×1/2=32、809、942


