行政の判決について…租税賦課処分取消請求事件(12)


◆S49. 7.15 東京地裁 昭和46(行ウ)8 租税賦課処分取消請求事件(12)◇

◆S49. 7.15 東京地裁 昭和46(行ウ)8 租税賦課処分取消請求事件(12)◇

制収用される具体的可能性を生ずるのであつて、それ以前の段階での任意の売買について減税する必要性は全くないのであり、また、同法三一条一項二号の文言自体が、強制収用の単なる抽象的可能性では足らず、その具体的可能性を生じたときに限つて減税を考慮すべきことを明示しており、さらに、もし、そのように解しないとすれば、官庁が庁舎等の敷地を買い受ける場合には常に同法三三条一項の適用により売渡人が減税されることとなり手当だからである。
ところが、本件売却は、事業認定の申請すらされていない段階で行われたのであるから、同法三三条一項の適用の余地はないのである。
第六 被告の再反論に対する原告の答弁
一 被告の再反論1の事実のうち、原告が旧租特法三三条三項所定の手続をしていないこと、原告提出の確定申告書の特例適用条文欄に「三五条、三八条適用」との文言の記入をしたことは認めるが、その余の点は争う。同法条の書類添付義務に関する規定は訓示規定にすぎない。また、右特例適用条文欄の記入は、被告係官の指示に基づき、その意味も理解しないまま行つたものである。
二 再反論2の点はすべて争う(ただし、本件売却が本件土地についての事業認定の申請もなく行われたとの主張事実は、原告において明らかに争わない。)。
第七 証拠関係(省略)
○ 理由
一 本件処分の経緯
請求原因一の事実は、当事者間に争いがない。
二 本件処分の違法事由の有無
原告の昭和四一年分の所得が本件売却による譲渡所得のみから成ること、右所得金額及び税額算出の根拠となるべき項目中、譲渡価額が一億一二六〇万〇九五〇円、買換資産の取得価額が四二八六万四五六一円、譲渡収入金額が六九七三万六三八九円、特別控除額が一五万円であることは、いずれも当事者間に争いがなく、また、所得控除額が五〇万五〇〇〇円であるとの被告主張の事実は、原告において明らかに争わないので自白したものとみなす。
そこで、以下、その余の所得金額及び税額算出の根拠項目について、本件処分に原告主張の誤りがあるかどうかを検討する。
1 譲渡資産の取得価額
原告が本件土地を当初取得したときの価額が三七六万八二六五円であつた



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