◆S49. 7.15 東京地裁 昭和46(行ウ)8 租税賦課処分取消請求事件(9)◇
月六日、原告の債権者らに対する清算手続の場に乗りこみ、「一五〇万円渡さなければ、仮登記抹消に必要な書類を渡さない。」と申し向けて、原告から一二〇万円を喝取したのであるが、右金員も、契約締結促進費とみるべきものである。
なお、以上の(2)、(3)の支出は、そもそも借入れの目的が(1)の債権に基づく本件土地に対する強制執行を停止するために必要な費用に充てることにあつたから、結局その所有権保全のための必要経費であつて、仮に譲渡経費に当たらないとしても、資産の取得価額のうちに含められるべきものである。
(三) 本件売却による土地引渡履行のための出費
(1) 原告は、本件売却に際し、本件土地の明渡期日を昭和四一年一一月三〇日とする旨約したが、それとともに同年六月一七日小金井市から代替資産たる土地(小金井市<以下略>所在宅地七百余坪。以下「代替土地」という。)を買い受けるに先立ち、同市長との間でその引渡期日を本件土地の前記明渡期日と同日とする旨合意していたところ、代替土地の払下方法について、市議会内に公売入札を行うべきことを主張する者がいたため、その手続がとられることとなり、結局、原告と小金井市との間の代替土地の売買契約の成立は同四二年三月一日、その引浮しは同年四月二五日に至つてしまつた。
(2) 原告は、本件土地上で養鵜業を営んでいた者であるが、右のように代替土地の引渡しが遅延したため、右営業を廃止し、養鶏用設備である「CK立体ふ卵機」四台と種鶏二三〇〇羽を処分せざるを得なくなり、そのため、次の損害を被つた。
(ア) CK立体ふ卵機四台 一〇〇万円
原告は右機械四台を一台当たり三〇万円で購入してまだ使用しないうちに、急に代替土地のないまま本件土地を明け淀さなければならなくなつたため、これを売却するのに必要な猶予日数もなく、またその保管場所もなかつたので、当時時価一台当り二五万円の右機械四台のうち、一台を都立瑞穂農芸高校に、三台を日本大学農獣医学部にそれぞれ寄贈するほかなかつた。
(イ) 種鶏二三〇〇羽 一四九万五〇〇〇円
原告は、昭和四一年当時種鶏(直輸入鶏ニユーハンプシヤー種、肉用鶏バントレス種及び白色レグホーン種)


