◆S49. 7.19 東京高裁 昭和48(行ケ)34 審決取消請求事件(10)◇
ら、同条にいう「法律上の利益を有する者」にあたる。また、実際上景表法一〇条六項に基づいて不服申立をなしうる者の中に消費者または消費者団体が含まれると解しても、行政実務上もなんらの不都合を生じない。以上の点からも、行政事件訴訟法九条にいう「法律上の利益」を原告らに認めなかつた審決は違法である。
(六) 本件の審決にはその審判手続において手続違背がある。
1 本件審判手続において審決案が原告らに送達されず、そのため異議の申立をする機会を奪われた。このことは適正手続条項に違背し、違法である。仮に審決案を不服申立人に送達しないことが直ちに違法でないとしても、公正取引委員会規則において、独占禁止法違反事件の審決案につき、これを被審人に送達して異議申立の機会を保障している以上、景表法一〇条六項に基づく審判手続の場合だけ差別してその機会を与えないことは違法である。なんとなれば、独占禁止法違反事件の場合でも、景表法一〇条六項に基づく審判の場合でも、間接審理に内在する危険を防止するため審決案を不服申立人に送達して異議申立の機会を与える必要があるという点においては、同じである。そして更に、景表法に基づいて排除命令を受けた者がこれを不服として同法八条一項に基づいて開姶される審判の場合には審決案が不服申立人に送達され、不服申立人が異議を申し立てる機会を与えられることと対比しても均衡を失するからである。従つて、本件審判手続において、原告らが審決案に対し異議を述べる機会を奪われたことは、著しく不公正であり、憲法三一条にも違反する。このような重大な手続上の違法は、当然に審決取消の理由となる。仮にその違法が審決に影響を及ぼした場合に限つて審決取消の理由となると考えるとしても、本件の場合は、本件審決案及び審決等の内容が原告らの主張を全く誤つて要約していること等からみて、右の違法は審決に影響を及ぼしたことは明らかである。
3 本件審決における原告らの主張の要約のうち、原告ら自身の利益侵害の主張がないとの部分は全くの誤りであるが、仮に百歩を譲り審判官にとつては原告らの主張が原告ら自身の利益侵害を主張しているのかどうか明らかでないと受けとられたとしても、この点が本件審判における最大の争点で


