◆S49. 7. 8 仙台高裁 昭和47(行コ)3 損害賠償請求控訴事件(4)◇
点において厚生大臣の定める児童福祉施設の最低基準に達しておらず、その環境も児童の情操教育のうえから極めて不適当なものであるから、認可の要件を充足していない。
2、また山形県知事およびその補助機関たる職員は公務員として憲法、法律、条例を遵守すべき義務を負うものであり、行政行為も、地方自治法第一三八条の二に示されているとおり、憲法秩序下の民主主義的原理の支配下にある以上、信頼、誠実の原則に従つてなされなければならない。憲法第二二条はすべての国民に営業の自由を含む職業選択の自由を保障し、また同法第二九条は財産権を侵してはならないと定めている。しかるに、山形県知事は、控訴会社代表者が永年営々として貯えた全資金を投入し、憲法、法律、条例により適法に許容されたトルコ風呂営業を開始すべく、建築確認を得たうえ、浴場建物の建築を半ば進行させ、かつ、本件公衆浴場営業許可申請をなしている段階において、右トルコ風呂営業に阻止、妨害することを決定的な動機目的として、その行政権限を濫用して前述の如き粗末で不適当な本件児童遊園の設立を認可したのであるから、右認可はこの点においても無効である。
3、かりに、本件児童遊園の認可それ自体が当然無効ではなく、適法な行政処分とみられるとしても、前述のように控訴会社の適法な営業を阻止、妨害する意図をもつてなされたものである以上、右処分は控訴会社に対する関係においては効力を有しないものであり、従つて右処分をもつて控訴会社のトルコ風呂営業禁止の根拠とすることは許されないものである。
(二) 本件営業停止処分は、次の理由によつて無効である。
1、本件営業停止処分は、児童福祉施設として認可された本件児童遊園が存在する以上、本件浴場においてトルコ風呂営業をなしえないのに、控訴会社が右営業をなし、もつて風俗営業等取締法第四条の四の罪を犯したことを理由とするものである。そうすると、本件児童遊園の認可処分は、右処罰の前提手続をなしている。
ところで、右認可処分は前述のように無効であり、かりにそうでないとしても控訴会社のトルコ風呂営業禁止の根拠とはなしえないものであるから、憲法第三一条の予定する法定の適正な手続とは解することはできず、本件児童遊園の


