◆S49. 7. 8 仙台高裁 昭和47(行コ)3 損害賠償請求控訴事件(2)◇
までは現行法律、条例上本件トルコ風呂営業を阻止する方法がないところから、本件児童遊園を児童福祉施設とすることにより間接的に右阻止の目的を達成しようと考え、まず県警本部において余目警察署に指示して本件浴場建物の所在地と本件児童遊園との距離を測定したうえ、県警察本部長は県議会において、本件児童遊園を児童遊園として認可すれば事実上トルコ風呂営業はできなくなる、その方向で検討して欲しい旨提案し、その発案に端を発して県民生部もこれに同調し、木件トルコ風呂営業を阻止する手段として、余目町に対して本件児童遊園を児童福祉施設として認可申請をするよう積極的に指導、働きかけを行い、余目町もそれ以来態度を一変し、急速同年六月四日本件児童遊園の認可申請を行い、県当局はこれに呼応して同月 ○日異例の短時日内に右認可を行つた。これによつて控訴会社のトルコ風呂営業を禁止する口実が作り上げられたのである。
三、本件児童遊園の認可が右のような動機、目的をもつてなされたものであることは、その後生じた次のような事情からも明らかである。
(一) 控訴会社のなした本件浴場営業の許可の申請は、公衆浴場法の許可要件をすべて具備していたものであるから、すみやかに許可されるべきであつたにもかかわらず、右許可は異例に遅延し、同年七月三一日に至つてようやくなされた。本件浴場の建物は既に同年六月半ば頃にはほゝ完成して営業可能な状態に達しており、同年六月末には建築工事は完了し、aはその旨を山形県衛生部環境衛生課に通知した。従つて、本来ならば同年六月中旬頃には許可がなされてしかるべきであるにかかわらず、山形県知事は故なく右のように許可をひきのばしたのである。
(二) 控訴会社の右申請を受理した環境衛生課はもちろん山形県知事としては現行法上右申請を許可せざるを得ないとの態度をとつていたが、控訴会社のトルコ風呂営業を阻止、妨害すべく主導的役割を演じていた県警察本部がこれに反対したために許可を出すことができず、遂に環境衛生課は営業許可に関する主体性を失い、余目町をトルコ風呂営業禁止区域に指定するための条例の改正まで許可をひきのばそうとする県警察本部の能度に同調せざるを得なかつたのである。
(三) 昭和四三年七


